2023年度国内助成プログラム/トヨタ財団

【目的】

私たちの暮らしを取り巻く環境は、世界とのつながりが益々強まっています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は瞬く間に地球規模に広がり、近年の様々な異常気象や災害を引き起こす気候変動、限りある資源や領土を巡る争いがもたらす余波は、
日本という国や社会だけでなく、私たち一人ひとりの日常にまで直結する状態になっています。

他方で、国内に目を向けると、高齢化や人口変動に伴う諸課題を通じた世代間および
地域間の不均衡が益々大きくなると共に、国籍や文化、価値観、生活習慣、生活環境などにおいて
多様な背景を持つ人々が混在する社会状況を迎えています。

歴史的な転機に直面していると考えられる日本の現況を踏まえ、既存の社会システムや制度、
手法などの課題を捉え、近年の情報技術を積極的に活用しながら、日本全体および各地域の
持続可能性や発展可能性を高めていくことが重要と考えます。

このような問題意識に基づき、国内助成プログラムでは『新常態における新たな着想に基づく自治型社会の推進』というテーマを設定し、変わりゆく「新常態」と市民・住民一人ひとりが柔軟に向き合い、多様な主体との協力を通じて乗り越えていく力と術を身に付けていくことに焦点をあて、以下の2つのカテゴリーでの助成を実施します。

1)日本における自治型社会の一層の推進に寄与するシステムの創出と人材の育成
2)地域における自治を推進するための基盤づくり

市民・住民一人ひとりが暮らしや社会を支える自律的な担い手となっていくために、
特定の誰かによって開発・提供されるサービスを利用・受益するだけの関係性や構造に
留まるのではなく、自治体や教育機関、企業や民間事業者、地縁組織やNPOなど
多様なアクターと協力し、自由な発想に基づき未来志向を持って自分たちの手で
地域や社会の新たな姿を創り出していく取り組みを応援します。

【関連URL】

https://www.toyotafound.or.jp/community/2023/

【応募期間】

4月10日(月)午前10時~6月6日(火)午後3時

【助成概要】

1)日本における自治型社会の一層の推進に寄与するシステムの創出と人材の育成
助成対象日本全体で自治型社会が推進されていくことを目的とし、各地域における自治の基盤づくりの動きを支え促進すると共に、社会全体に波及する仕組みや制度づくり、その担い手となる人材の育成に取り組むプロジェクト(ソーシャルセクターにおける取り組みとして、社会的企業のスタートアップも含みます)
【プロジェクト要件】
①(目的に対し)分野/領域横断的で、職種や属性、物理的距離などの境界を超えた連携・協力体制による取り組み
②既存の仕組みや従来からの手法を疑う・問う視座に基づく調査や実践を通じて、日本全体への普及や波及などを見据えていること
③上記①、②に取り組む上で、ビッグデータやクラウドなどの新たなデジタル技術を活用した検証・分析・提唱・実装などのプロセスが組み込まれていること
助成期間2023.11.1~2026.10.31(3年間)
助成金額1,000~2,000万円/件
助成総額約7,000万円
※助成件数は3~5件程度を予定
助成対象費目人件費や事務局諸経費を含むプロジェクト実施に必要な費用
※詳細は企画書(書式)の末尾に貼付している一覧表をご確認ください。
留意点/備考説明会に参加し詳細の情報を確認した上で、応募企画の概要をまとめた資料を用いた個別の事前相談を経てご応募ください。
(事前相談が未実施の場合は選考の対象外となる場合があります)

     

2)地域における自治を推進するための基盤づくり
助成対象一人ひとりの「暮らし」を起点に、地域資源や人と人の関係性を見つめ直し、多様な関係者との対話を重ねながら、在りたい姿の実現に向けて地域内の主体性や参加・協力の仕組みが育っていく基盤づくりに取り組むプロジェクト
【プロジェクト要件】
①(目的に対し)分野/領域横断的で、職種や属性、物理的距離などの境界を超えた連携・協力体制による取り組み
②対象地域での実践を通じて、他地域への普及や応用が可能な人々の価値観の変容を促す「知」の検証・分析の視点が含まれていること
③上記①、②に取り組む上で、プロジェクト関係者の参加や情報基盤の整備といった点でデジタル技術や ICT が活用されていること(例:データベース化やクラウド化、オンライン会議や SNS の利用、等)
助成期間2023.11.1~2025.10.31(2年間)
助成金額上限600万円/件
助成総額約4,000万円
※助成件数は7~10件程度を予定
助成対象費目人件費や事務局諸経費を含むプロジェクト実施に必要な費用
※詳細は企画書(書式)の末尾に貼付している一覧表をご確認ください。
留意点/備考説明会への参加や事前相談は必須ではありませんが、趣旨や要件などとの合致についてプロジェクト関係者間での事前確認を十分に行った上でご応募ください。

【団体要件】

プロジェクトの実現性や実効性の観点から以下1~3を満たす団体

1.既存の団体による単独の取り組みではなく、プロジェクトの目的・目標の実現に向けて
必要な人材や組織が協力した「プロジェクトチーム」での応募であること
※ここで言う「プロジェクトチーム」とは、下記3に記す運営の中心を担う団体が、他のNPOや公益法人、企業、自治体、大学等と連携し、プロジェクトが実施・推進されていく体制を意図しています。

2.企画や調査フェーズにおける取り組みの一定の実績
(対象分野/地域の実態把握、事業戦略の仮説検証など)を有すること

3.運営の中心を担う団体の組織体制や財政規模、事業実績などが確認できること
(当該団体の法人格の有無や種類は問わない)
※運営の中心を担う団体および今回のプロジェクトの実施体制が、「目的や活動内容が特定の政治・宗教などに偏っていないこと」および「反社会的勢力とは一切関わりがないこと」をご確認ください。
(ただし、法制度の実現などに向けたロビーイングなど政治的な活動を除外するものではありません。)

【申請方法】

応募方法はこちらのページの『応募について』をご確認ください。

【お問い合わせ先】

公益財団法人トヨタ財団
https://www.toyotafound.or.jp/inquiry/